花を長く楽しむために欠かせないアイテム、それが「花の栄養剤」です。
花束やアレンジメントをいただいたときに、少しでも長くその美しさを楽しみたいと思うのは、誰しもが感じることではないでしょうか?
これだけは押さえておきたい!花瓶に入れた水だけでは十分な栄養を供給できないため、栄養剤を使うことで花の寿命を延ばし、鮮やかな色を保つことができます。
今回は、花の栄養剤がどのようにして花の鮮度を保ち、寿命を延ばしているのか、その成分と役割について詳しくご紹介します。
花の栄養剤(成分と役割)
1. 糖分(炭水化物):花にエネルギーを供給
花が新鮮な状態を保つためには、エネルギーが必要です。
しかし、切り花は根から栄養を吸収できなくなるため、自力でエネルギーを生み出すことが難しくなります。
そこで、栄養剤に含まれる糖分(炭水化物)が重要な役割を果たします。
この糖分は、光合成を行えない切り花に直接エネルギーを供給し、花がしおれるのを防ぐ効果があります。
家庭用の栄養剤には、砂糖がこの役割を担っており、花にとっての大切な栄養源となっています。
2. 酸性化剤(pH調整剤):水の吸収を促進
水道水は通常中性~弱アルカリ性ですが、花が水を最適に吸収できる環境はやや酸性寄りです。
栄養剤に含まれる酸性化剤は、水のpHを適切な酸性に調整することで、花が効率的に水を吸収できるようにサポートします。
これにより、花の茎の中で水がスムーズに行き渡り、花全体に潤いが行き届くようになります。
一般的にはクエン酸がこの役割を果たしています。
3. 抗菌剤(殺菌剤):バクテリアの繁殖を抑制
花瓶の水は時間が経つにつれてバクテリアが繁殖しやすくなります。
バクテリアが増えると、花の茎が詰まってしまい、水が吸収されにくくなってしまうことがあります。
栄養剤に含まれる抗菌剤は、水中のバクテリアの繁殖を抑え、花が新鮮な水を吸収し続けられるようにします。
これにより、茎が詰まるのを防ぎ、花の寿命を延ばす効果があります。
漂白剤や銀化合物が抗菌成分としてよく使用されています。
4. 水分保持剤:水分の蒸発を防ぐ
花の栄養剤には、水分の蒸発を防ぐ成分も含まれており、特に乾燥しやすい環境で効果を発揮します。
これにより、花の細胞が水分を失うことなく、長時間にわたってみずみずしい状態を保つことができます。
花の栄養剤の使い方
花の栄養剤を正しく使うことで、その効果を最大限に引き出すことができます。
ここでは花の精を例にあげていますが、その他似た商品もあります。
裏に書いてある使い方をよく読みましょう。
花瓶の準備
花瓶を清潔にし、ぬるま湯を入れます。冷たい水よりも、少し温かい水の方が花が水を吸いやすいです。
栄養剤を混ぜる
栄養剤は、パッケージに記載されている量を守って使用します。
花の精は50倍に薄めます。水の量約500mlに対して、容器のキャップ1杯半になります。
過剰に入れると、逆に花に悪影響を与えることがあるので注意が必要です。
茎のカット
花を花瓶に入れる前に、茎を斜めにカットします。
これにより、水を吸いやすくなり、花が長持ちします。
定期的な水の交換
水は数日に一度交換し、その際に新しい栄養剤を追加します。
特に暑い季節は、水が早く汚れるので頻繁に交換することでより長持ちします。
注意!!
使用後は手を十分に洗い、皮膚に付着したままにしないでください。
絶対に目や口に入れたり飲まないように!
まとめ
花の栄養剤は、花の美しさと鮮度を保つための必需品です。
より長持ちさせる成分がバランスよく配合され、適切に使うことで、花の寿命を延ばし、室内を華やかに彩り続けることができます。
花を長く楽しむためにも、ぜひ栄養剤を活用してみてください。